博士(ノラ)の冒険

まあ、その、仕事選んでるとなかなかなさそうだよなあ。
蛸壺に入ったらそら仕事はなかなか無いと思う。

楽しい仕事かインカムの最大化かどちらかに腹を割った方がいいんじゃないかなあ、と他人だったら思うのだが。

「じゃあお前はどーすんだ」って言われると両方最大化したくなるような気もするので、まあ、なんていうか…。

大学院の博士課程を修了した若者たちの就職難が止まらない。特に苦労しているのが
文系の人たちだ。大学教員は狭き門。民間の受け入れ先も少ない。そんな中、面接の
コツを教えたり、就職先を紹介したりする企業も登場している。

文部科学省の調査によると、昨年3月の博士課程修了者1万6801人のうち行き場のない
人は4146人。実に25%が「浪人」を余儀なくされたのだ。しかも、この数字にアルバイト
などは含まれていない。

「この先どうなるんだろう」。早稲田大学大学院博士課程に在籍中の牛山美穂さん(28)は
不安になる。文化人類学専攻。論文が完成したら複数の大学に送り、助教など研究職を
探すつもりだ。が、周囲には博士号を取っても給料の安い非常勤講師をかけもちしなければ
生活できない人が多く、牛山さんは「どこでもいいから正規の仕事を」と焦りを隠さない。

高学歴ワーキングプア」(光文社新書)を著した水月(みづき)昭道さん(41)は「博士号を
取っても、大学教員になれるのは数十人に一人」と語る。自身も博士。今は立命館大学
研究機関の研究員だが、2011年3月には任期が切れるため、また就職活動をしなければ
ならない。「コンビニで働いている人もいる。今や大学院はフリーター生産工場だ」

民間企業も採用には消極的。博士課程の修了は最速27歳だが、留学などで30歳を過ぎ、
企業の募集年齢を超えてしまう人も多いからだ。さらに企業側には「専門知識で頭は
こちこち」「社会常識や協調性に欠ける」といった偏見が広がっているという。