NetBSDにジャーナリングFS追加

FFSにジャーナリングかあ。SoftUpdateと同じくらいのパフォーマンスっていうのはなかなか期待が持てる。
試してみようかな……。

NetBSDプロジェクトは7月31日 (米国時間)、標準のファイルシステムであるFFS (Fast File System) にメタデータジャーナリング機能が追加されたことを発表した。対応するコードは、NetBSD開発ソースツリーの最新スナップショット「NetBSD-current」に収録され、次期リリースの「NetBSD 5.0」で正式な機能として公開される予定。

FFSのメタデータジャーナリング機能は、Wasabi Systems社が開発。同社製品には、WAPBL (Write Ahead Physical Block Logging) の名称で2003年以来実装され、16MBから数TBの規模で4年以上運用されてきた実績を持つ。2008年3月にNetBSDコミュニティへ寄贈され、コードツリーへの統合が待たれていたもの。

WAPBLはパフォーマンスに優れ、SoftUpdate (メタデータの更新をメモリ上で行うことにより高速化するBSD系OSで利用されている機能) に匹敵するうえ、非同期マウントと比較してもわずかに遅い程度だという。ジャーナルファイルシステムであることから、不意のクラッシュや電源遮断により生じていたブート時のファイルシステムチェックが必要なく、ダウンタイムを短縮できる利点もある。

パッチを提供したWasabi Systemsは、NetBSDベースの組み込みシステムを主力とした企業。NetBSDプロジェクトの元コアメンバーが技術スタッフとして勤務していることもあり、NetBSDをARMやSuperHなどの組み込み系アーキテクチャへ移植するなど、積極的なNetBSDへの貢献で知られている。