奈良・死亡妊婦の診療情報、医師用ネット掲示板に流出

奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、高崎実香さん(当時32歳)が出産時に脳内出血を起こし、19病院に転院受け入れを断られた後、死亡した問題で、高崎さんの診療経過など極めて詳細な個人情報がインターネット上に流出していることがわかった。情報は医師専用の掲示板に、関係者らしい人物が書き込んだとみられ、「転載して結構です」としていたため、同じ内容が、医師や弁護士など、かなりの数のブログに転載されている。

というのはいつもと同じだけど、「大淀病院での診療経過が転載された医師のブログ」という写真が貼られている。熱心だな。


産科医療事故被害者シンポ:昨夏の妊婦転送死亡の両親、心情を手記に  /奈良
 「実香が人生をどんなに楽しみにしていたかと思うと、涙が止まらない」−−。大阪市内で28日開かれた産科医療事故被害者らによるシンポジウムでは、昨年8月、大淀町大淀病院で分娩(ぶんべん)中に意識不明となり、その後死亡した高崎実香さん(当時32歳)の実父母の手記が披露された。義父の高崎憲治さん(53)が預かった便せん4枚をゆっくり丁寧に読み上げ、悲痛な訴えにすすり泣く来場者の姿もあった。

 実香さんは、満床などを理由に19病院に緊急転送が不可能と回答された。意識不明から約6時間後に20カ所目の大阪府吹田市の病院に運ばれたが、脳内出血で亡くなった。

 実父は手記に「娘が長時間失神しても、助産師が対応していた。患者の命を考える医療を確立してほしい」とつづり、病院の対応や、県内の医療体制整備の遅れを批判した。実母は「医師がもっと早く診察していれば、他の病院での帝王切開も考えられたのでは」「病院は(妊娠高血圧症候群の妊婦などがけいれんを起こす)子癇(しかん)だと説明しただけ。最後には家族の方でも病院を探して下さいと言われた」と無念の思いを吐露した。

 堺市から訪れた秋吉希さん(33)は、出産時に子どもを亡くした経験があるといい、「私の事故でも、病院からは不可抗力とだけ説明された。病院側には十分な説明をしてほしい」と話していた。【石田奈津子】

実父は手記に「娘が長時間失神しても、助産師が対応していた。患者の命を考える医療を確立してほしい」とつづり、病院の対応や、県内の医療体制整備の遅れを批判した。
実母は「医師がもっと早く診察していれば、他の病院での帝王切開も考えられたのでは」「病院は(妊娠高血圧症候群の妊婦などがけいれんを起こす)子癇(しかん)だと説明しただけ。最後には家族の方でも病院を探して下さいと言われた」と無念の思いを吐露した。

まあ、大淀病院の産科は廃業したし、奈良県南部の病院産科は絶滅したということで、もう医療事故はなくなってめでたしめでたし、と。