『 BWR-3 MarkⅠ型原子炉施設の事故進展解析』

図2.8-1 原子炉冷却系水位がおもしろい


炉心露出から 3mの水位低下であれば原子炉本体基礎(RPV)破損に未到達、炉心支持破損も未到達と思われる。

「2.1 BWR-3 MarkⅠ型原子炉施設の事故進展解析」
http://www.jnes.go.jp/content/000017303.pdf


2.2.2 地震時の主な事故シーケンスの事故進展とソースターム解析
(1)電源喪失(TBU)
地震時の電源喪失に係る事故シーケンスについて、本検討では電源喪失(TBU)について解析
した。TBU の事故進展解析結果を図2.8-1 から図2.8-5 に、それぞれ示す。
TBU の事象では、地震によって電源喪失になり、高圧注水系(RCIC 等)による原子炉注水
に失敗する。そのため炉心冷却手段が確保できず、約2.4 時間後に燃料落下開始、約3.3 時間
後に原子炉圧力容器破損、約15.7 時間後に格納容器の過温破損となる結果が得られた。
解析終了時点での原子炉施設内の放射性物質の存在量分布を、図2.8-6 に示す。炉心損傷に
伴い放出されたCsI は、圧力抑制プール水中に放出され、スクラビング効果によって圧力抑制
プール水中に大半が移行するとともに、圧力容器破損後にはドライウェルに流出したのち、多
くが沈着した。CsI 環境放出量は、炉心内蔵量の約0.2%である。