杏林大の割り箸事件その後


「医師は潔く過ちを認めて」 "割りばしが脳に刺さり男児死亡"で、両親が心情吐露★2
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1143444656/

まだ公判続いていたのか。検察もよーやるわ。

ヤブ医者ブログ
http://blogs.dion.ne.jp/yabudoc/archives/2931189.html

経緯と検証
http://erjapan.ddo.jp/details.html

あたりが参考になるか。
マスコミのウンコ報道じゃなくて、もーちょっと詳しい話を探すと割と興味深いな。
当直していた皮膚科の医者個人が訴訟リスク抱えるとなると、そら小児は断りたくなるよな(;´Д`)

「割り箸の先端が行方不明」というのが分かっていれば手はあったんだろうけど、その情報が無いとキビシス。

アエラに「産婦人科医が減っていてコマル」みたいな話が出ていたが、基本的に「feeが少ないのに訴訟リスクだけ高い」とうところに集約されるように見える。システムをカイゼンしようという意欲がないのがウンコ。

「割り箸が脳に刺さったわが子」と「大病院の態度」 (小学館文庫)

「割り箸が脳に刺さったわが子」と「大病院の態度」 (小学館文庫)

割り箸に関して追加

「割り箸が脳に刺さったわが子」と「大病院の態度」 (小学館文庫)に関して、amazonのレビューが面白かったんでコピペしてみる(アフィリエイトプログラムに参加しているので、レビューをコピペできる、と思う)。
産婦人科も小児科も訴訟リスクで荒れてるってことかしら。

Aristaたんが安楽死医師について書いていたけど、医療レベルと許容するリスクとコストって全部は最適化出来ない気がするんで、どっかで妥協が必要、ってことなんだろうなあ。日本じゃそういう思考は無理だと思うけど。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=107453573&owner_id=422197

躾けが悪いと親を責める意見がありますが、「箸を咥えて走るな」と男の子に躾けるのは、無理と思います。親をその点で責める事は出来ないと思います。
 ではやはり医師の責任でしょうか?・・・・わが身を振り返ると、とてもこの患者をきちんと診断できた自信はありません。
 医師でないみなさん、想像してください。赤の他人の子供の、しかも上あごの方をきちんと見ることが出来ると思いますか?しかも救急車で運ばれ極度に緊張した子供ですよ?これは本当に相当に困難な事なのです。意識レベルの低下があれば多少は違ったかもしれませんが、意識が正常(救急隊が記録しています)で、しかも箸を咥えていた事実も知らないで、仮に口に傷を見つけたとしても「長いものが突き刺さっているかもしれない」「じゃあCTを」と言えるでしょうか?「どうして子供にレントゲンを当てるのか」と非難されながら(医師も抑えるためにレントゲンを浴びるのに)それを説得してまでCTを撮ることなど、不可能に近いことです。
 私としては、これは天災のようなものと思います。誰も責める事は出来ないと。
 ・・・しかし、社会は、どうもそのように考えないようです。従って、これまで私は小児科患者も対応していましたが、現在は恐ろしくて対応していません。専門外の事にきちんと対応できる医師など残念ながら存在しません。私にも守るべき家庭がある以上、善意はあろうとも、小児科患者を拒否せざるを得ないのです。また文字通り「万が一」の可能性を考え「大丈夫」と思っても過剰に検査をするようになりました。
 現場で私のような医師が激増し、こうして小児科救急は荒廃していっているのは、子供を持つ皆さんが実感している通りです。すでに小児科を目指す学生は激減しておりますが、有罪判決が出ずとも、こうした状況は今後もますます悪化の一途を辿るでしょう。また過剰診療による医療費の増大により、自己負担率が上がっていき、いずれは「貧乏人は病院に行けない」時代になるでしょう。これがこの事件の結末で、それを避けることはおそらく出来ないでしょう。またこの事件はこうした転換期を象徴する事件として記憶されていくでしょう。暗澹たる気分になります。

日本の医療現場を変えた衝撃の事件!, 2005/11/14
レビュアー: ちゃんりんしゃん - レビューをすべて見る
「割り箸事件」。この事件を知らない日本の若い臨床医は一人もいません。普通に救急外来をしていて、結果が悪ければ刑事告訴される!!
杏林大学の若い耳鼻科医の身にふりかかった警察・検察・家族の対応は、日本中の臨床現場の第一線で働く医師たちに衝撃を与えました。
この事件以降、小児科医以外の医師は、救急外来で小児の診察を絶対にしないようになり、日本全国の小児科医療現場が崩壊し、
小児科医が過労死、小児科閉鎖が続出。
日本全国の診察現場で、無駄と知りつつもわが身を守るために、過剰な検査を施行しなければならなくなったのは、皆さんがご存知の通りです。
日本の医療を変革した、歴史的事件を学ぶ上で、この本は必読です。