三次元お絵かきソフトTeddy開発者・五十嵐健夫

五十嵐先生が Tech総研に出ていた。

研究姿勢が色々おもしろい。

そして難しい技術と人との橋渡し的な役割です。まったく新しいものを作っていくというよりも、例えば普通の人が読まないような論文のアルゴリズムや、学会・展示会などで発表される世界中の誰も思いつかないようなすごいアイデアで、普通の人が「これは新しい」と思うものを作る。一部の人間がシェアするのではなく、一般的な人たちでもわかるような形にパッケージする。誰もが使えるものを作りたいんです。実際、それこそが自分たちの強みだと思っていますし。だから、インタラクティブであり、ユーザーインタフェースなんです。こんなことをやろうとしている研究室は、実は世界にもあまりないんです。

蛸壺でなく、外にわかりやすいパッケージを売っていくと。

仕事で一番大切なのは、いかに自分を客観的に見られるか、だと思っています。成果を出すには、まず冷静に周辺の状況を観察し、把握する必要があります。そこから自分が本当にそこで何をやるべきかを考えなければなりません。このときに重要なのが、選択肢をたくさん出すことです。そして、それぞれの選択肢ごとに特徴をつかみ、どれをやるのか、どうやってやるのかを深く考えていく。最良の選択肢を選び、そこに全力投球する。実はこれは、まさにアメリカの研究所の手法なんですけどね。

でも、これがきちんとできれば、うまくいくと私は思っています。だから、この方法論で頭をフル稼働させてきた。最もありがちな、うまくいかないケースは、選択肢をひとつしか考えないことです。そして目の前にあることだけをやってしまって、失敗する。客観性もなければ、考え抜くこともなく、選択肢もない。それではうまくいくはずがありません。でも実は多くの人が、この失敗を繰り返してしまっているのではないかと思うんです。ついつい、そういう行動を人はしがちだからです。だからこそ改めて、成果を出すための基本原則を頭にたたき込んでおく必要がある。客観的に考え、選択肢を用意し、最良を選ぶということです。

五十嵐先生の How to have a paper get into SIGGRAPH? にも、同じことが書いてあったな。
「100個良いアイディアを出し、30個選別し、10個実験し、論文を5本書け。これを毎年実行しろ」だっけな。
損得・得失を列挙し、俯瞰的客観的に一番インパクトのあるのを選んで、そこに突進する、ということかな。
個人的に考えても、ここのディスカッションをもっと訓練したい気がするなあ。

インターンもどこかに潜り込んで武者修行したくなってくるなあ。