スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書)

「栄光無き天才たち」の原作者として知ってる人は知ってる、知らない人は知らない、伊藤智義氏による GRAPEシリーズの初期の開発記。
GRAPE-1, GRAPE-2, GRAPE-3世代が中心で、GRAPE-DRなど最近の話は出てこないし、お茶の水博士も出てこない。

杉本 大一郎 (著) 「手作りスーパーコンピュータへの挑戦―テラ・フロップス・マシンをめざして」(手作りスーパーコンピュータへの挑戦―テラ・フロップス・マシンをめざして (ブルーバックス))は指導教官側から見た GRAPEの話だが、これは指導される側たる学生側から見た GRAPEの開発記録であり、両方付き合わせると色々と面白い。

杉本氏は文筆業ではないので小説としてはぎこちない展開だが、伊藤氏は(もと)文筆家であるので大変読みやすい。

GRAPEに関心あるなら両方読むと面白いが、そもそも杉本氏の方は絶版であるので、GRAPEのストーリーが誰でも買える形で手に入るのは素晴らしい、のではないかとおもふ。