枯れた技術の水平展開

まー、おもちゃに限らずどこも「蛸壺に入っているつもりの浅い人」が沢山いてあんま全体見えなくなってるんだろうなあ。自戒。

 別の視点で言えば、全体を見渡す人の不在である。これは産業全般で共通しているのだが、分業化と専門化の弊害として、特定領域だけしか見ようとしない専門バカが台頭し、要素の集合を全体としてまとめ上げる人が不足しているように思う。また、こうした専門バカを隠す「カッコイイ横文字のラベル」が大量に輸入されており、そうしたラベルを自分に貼り付けないとむしろ不安という風潮さえ感じる。

(snip)

 実は、ここまで書いてきたことを、かつて任天堂ゲーム&ウォッチファミコンの開発に従事した故・横井軍平氏が「枯れた技術の水平展開」という一言で表現している。おもちゃの技術は最先端である必要はなく、むしろありふれた技術をどう使うか、というところに楽しさの可能性があるのではないか、ということである。