懲りずに奈良妊婦死亡事件について考える
昨日素朴な疑問として書かせて頂いた質問に、匿名産婦人科医様より適切な解答を頂きました。私の素朴な疑問とその解答を少しだけ要約して並べます。
新小児科医のつぶやきで、産科医の方がいくつかの点について解説してくださった結果が掲載されていて興味深い。
- 「失神」あるいは意識朦朧の状態は分娩中なら良くあること
- 胎児心音が正常なら一過性の脳虚血と判断する
- 子癇ならマグネゾール静注を即時行わねばならないが、今回は行っていない
- その後当直室に(報道によっては「仮眠に」)戻っているので、大した症状ではなかったと推測される
- 一人医長・一人当直で子癇だったら即搬送する
- 子癇を見誤ることはほぼ無い
- 子癇の発症頻度は低いが、分娩中の脳出血よりもはるかに多い
- 子癇前症は「妊娠高血圧症候群」のことで、今回は高血圧がなかったらしいので不適切な用語
ってところか。各マスコミの報道と比べると面白い。
[medical]奈良事件についてあるユーザが作っているページが……
同じく新小児科医のつぶやきから拾ったネタで興味深い。
この事件の本質はシステムなんかじゃないんです。悲しい事に一人の医者の判断ミスです。困った事に、県の産婦人科医会は病院の処置に間違いはなかったなどとトンチンカンなとこを言っています。当の病院が判断ミスを認めているというのにですよ!呆れてものが言えません。
実に勢いがあっていいなあ。
具体的かつ口頭試問のようなコメントには返答しない態度が不可思議。